91歳の瀬戸内寂聴さんが、「戦争の匂いがしてきた、黙っていられない」と言って、京都から出てきて細川氏応援に立ち上がったことは多く報じられています。
 

続いて25日の朝日新聞デジタルに、芥川賞作家でアメリカ在住の米谷ふみ子さんの「目覚めよ! 75歳以上の年より」という、エッセーが載りました。要点をお伝えすると、
 

「・・・若い世代が、戦時中、何百万の日本人が死んだという、その事実と恐怖を知らないことに啞然(あぜん)とした。 戦争を覚えているのは七十五歳以上の人々だ。次世代の無知は、一重に、その残酷さを語り継がなかった私たち老人の責任であると気が付いたのだ。あの悲惨な戦争の体験を思い出し、繰り返し若者に話すのは年寄りの義務だ。年寄りよ! 遅くはない、戦争の残酷さを赤裸々に語ろう。

 私も、平穏のうちにこの世を終わりたいと思っていましたが、最近のこの国の「匂い」は、「戦争前夜」にあまりにも似てきました。若い人たちが、それを信じようとしないのは、私たちが「まさか」と思ったのと同じことです。気付いたときにはこの国は破滅に向かってまっしぐら! 若い人たちは、その結果がどうなったかを、物語として聞くだけで、実体験がありません。あの毎日の恐怖と残酷な結末を、伝えていくのは、我々の義務だと思う昨今です。

 若い人たちは戦地で大半が「飢え」で死に、老人、女、子供は空襲で連日恐怖にさらられ、「一億玉砕」を覚悟して生きた日々でした。

アサヒネットの都市空襲」は、日本全土が空襲で焼け野原になった詳細を知らせてくれます