そしてブルーベリーは、アントシニアンを含む果実としてよく知られています。ブルーベリーはもともと、北アメリカを原産地とするフルーツの一種で、古くから食用として親しまれていました。その後改良が重ねられ、より美味しく、よりたくさん収穫できるようになりました。
その後、北アメリカに次いで、オーストラリア、チリ、アルゼンチン、最近では日本、中国でも生産されるようになりました。しかし、ブルーベリーは栽培でなく、野生種のものが貴重なものといわれ、野生種がある地域は世界中でも非常に少なくなっています。
◆ブルーベリーの代表格「ビルベリー」
ブルーベリーには300種ともいわれる、たくさんの品種があり、非常に似通った仲間も存在しています。その代表格がビルベリーです。ブルーベリーもビルベリーも同じツツジ科の植物ですが、厳密に言うと、別の植物だそうです。(上記写真は北欧のビルベリーです)
ブルーベリーの主な自生地は北アメリカですが、ビルベリーの自生地はノルウエー、スエーデン、フィンランドなど、北欧を中心とするヨーロッパです。
◆ブルーベリーとビルベリーの大きな違いは?
ブルーベリーの木は、2、3メートルの高さになりますが、ビルベリーの木は20〜30センチ程度と非常に低いのが特徴です。
しかし、両者のもっとも大きな違いは、ブルーベリーは人の手によって品種改良が重ねられてきましたが、ビルベリーは野生種であるということです。
ヨーロッパでは、ブルーベリーが体に良いということから、特に、イタリアやフランスなどでは、特定の病気に対する医薬品として使われています。しかし、医薬品として認められているのは、数多くあるブルーベリーの仲間の中でも、ビルベリーだけです。
ヨーロッパでは昔から、ビルベリーの実や葉を乾燥させて煎じたものを、腸の病気や糖尿病の治療に役立ててきました。また、目や血管に良いハーブとしても使われています。
ビルベリーに含まれるアントシニアンという成分が目に良い働きをするからです。
ブルーベリーやビルベリーは、深い青色をしていますが、その深い青色がアントシニアンの色なのです。