チャチャが死んだ。朝六時、朝食をたべさせようと、いつものねぐらに呼びに行ったら、背中をこちらに向けて、寝ているような様子だった。
「チャチャ」と、何回が呼びかけたが、起き上がろうとしない。
不審に思い、駆け寄って、からだを触ったら、もう硬直がきていた。 

口元に、血のりが少量吐いてあり、そこから、水気のあとが広がっていた。
昨晩、苦しみながら息を引き取ったに違いない。

昨日の晩は、五時半ごろ、八号棟のもの置き場に置いてあるボール箱で作った、寝箱の中で、美味しい食事を与え、チャチャは、三分の二程度平らげていた。元気だった。
チャチャの吐いた血の跡を見て、瞬間、毒を盛られたのかと思った。そのような例があったからだ。

しかし、女房が、「内臓が痛んでいたのね 」のひと言で、そう思うことに決めた。
推定年齢十八歳くらいなのだから・・・。

 チャチャ