我々は良くできた「お話」或いは「物語」には、耳を傾け、心を動かされるものです。しかしながら、心を揺さぶられるようなコピーライティングにお目にかかることはめったにありません。

ここに「お話」を使って成功したコピーライティングの例を挙げましょう。
最も成功したメールの一例と言われています。後に続く本文の引き金を引くような役目をするのです。ウオールストリートジャーナルに載った ”二人の若者” という、メールです。非常に有名ですので、ご存じの方がおられるかも知れませんが、敢えて紹介させて頂きます。

その「お話」は、次のように、スタートします。

two_youngmen”25年前のある美しい晩春の午後、二人の若者が同じ大学を卒業しました。

彼らは非常によく似通った若者でした。二人とも、並の学生よりも優れていました。二人とも容姿が良く、そして二人とも多くの大学卒業生がそうであるように、未来に対して野心的な夢に満ちあふれていました。

最近、その二人の男が大学の25周年の卒業の同窓会に出るために大学に帰って来ました。

彼らは依然として、非常に似通っていました。

二人は幸福な結婚をしました。二人とも三人の子供に恵まれていました。そして二人とも、大学を出た後に、中西部の同じ製造会社に就職し、今も二人ともその会社にいるのでした。

しかし、そこに一つだけ違いがありました。
一人の男はある小さな部署のマネージャーでした。
そしてもう一人は、・・・その会社の社長でした」


この話を冒頭に持ってくることによって、話しはいくらでもふくらんでいくのです。

なぜ、まったく似通った二人が、25年経って、一人は小部門の部長、もう一人は会社の社長、と大きな隔たりが出来てしまったのか・・・。

この後はあなたの想像と創造により、話しを作っていってください。